作業療法士(occupational therapist) という仕事

 日常的に、自分の身の回りのことをするのは当たり前のことで、特に気にも止めずに生活している.しかし、ちょっとしたことで身体の一部に不自由が生じると、当たり前のことが非常にありがたく感じられる.自分の意図と身体の関係がスムーズにいくことの重要性に気づくのだ.
 心身二言論的な発想からすると、身体の不自由さが、直に、心の不自由に結びつかないと考える.
重篤な病や事故による身体の損傷は、薬や手術による治療行為によって、何とか治癒する。しかし、治療後、身体機能の衰えに驚愕するのだ.いかに病前、事故前の身体機能を回復させるか、ということが最重要課題になるのだ.作業療法士は、その回復の過程に関わる仕事らしい.加齢による身体機能の衰えに適応するかていにおいても、作業療法士の活躍が期待される.