ハインリッヒの法則 (Heinrich's law)

ちょっとした集まりのお茶受けによくお世話になった三幸製菓のおせんべい.すぐに頭に浮かんだのは,「ぱりんこ」だ.少し表面にオイルが付いている感じで,誰にでも食べやすおやつだった.おせんべい,というよりも,スナック,という印象が強い.そんなお菓子の製造工場で,6名もの死者を出す火災が発生したことにとても驚いた.働いている人の年齢はまあ良いとして,おせんべいの燃えかすが発火して死に至る,とはどんな状況なのか,想像もつかない.痛ましすぎる.非常灯や消化設備の不備による人災としか考えられない.

 そこで知ったのが,ハインリッヒの法則アメリカの損害保険会社で技術・調査部で副部長をしていたハインリッピとしていた人物が,1929年に発表した論文が由来となっているそうだ.労働災害における経験則で,「1つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常(ヒヤリ・ハット)が存在する」という.災害防止のバイブルとして,米国をはじめ,世界中に広まったらしい.

今回の工場での火災については,予兆となる小規模の火災が複数回あったとのことで,予兆を繰り返している段階で,適切な対応策をとるべきだったのだろう(と,多くの専門家が述べておられる.)

AIの機械制御や危機管理が始まっている.