情動と生理指標

情動の自律神経系、表情や眼球運動についての関心が高まっている気がする.
以前はあまり聞き覚えなかったバイオフィードバックという言葉もちらほら耳にする.

門外漢なので、少し調べてみる.

バイオフィードバックについて.
以前、東邦大学の心理学教員の公募を目にしたさい、
「バイオフィードバックが云々、、、」と書いてあったのだが、そのときはきちんと理解していなかった。
結構、盛んになってきたのだろうか。
日本バイオフィードバック学会 - 学会のご紹介

うーん、色々あるようだ、、、団体も機具を販売しているところも。
ストレス・マネージメントや、注意欠陥多動への対処としての効果が期待されるらしい、
が、まだ、私には何とも評価しがたい。
http://www.ingr.or.jp/index.html

最初に「情動と自律神経系との関連について、関心がたかまっている、、、」とか書いたが
随分前から、この分野を専門に研究している人たちがいたんだ、自分の無知を恥じる.

「感情の生理心理学的測定法をめぐって」 同志社大学 松山義則 岡市広成 生理心理 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjppp1983/10/2/10_103/_pdf

22年前に書かれたものだが、文章が明快で、とても読みやすい。
本文中に、”従来からネガティヴな感情が心理学の対象として多く研究されてきたが,今後はポジティヴな感情についての研究がさらに深まるであろう”と指摘があるが、まさにポジティブ心理学が盛んになってきたことから、先見性の高さが感じられる.
 さらに、”もし「感情」を本当に科学的に解明しようと考えるならば,先ずはその概念をできる限り操作的に定義し,主要な変数を明確に同定し,測定上の諸要件を満たした上,それらの相互関係から,例えば「情動(emotion)」なる構成概念を構築した上で論じなければなるまい.”とある。実験室実験における感情研究の難しさ、取組みづらさは、上記指摘を満たすのが難しい点にあるのかも知れない。
 実験室実験において感情・情動の実験をすることの最も難しい点は、実験参加者にたいして、意図した情動を生起させることができるか、ということ。まず、実験参加者は、「実験に来ている」ということを知っている.実験の目的まで推測できないとしても、自身が統制された状況にあるという事実を払拭することはできない。
 ネット上で断りも無く他者の感情をコントロールしようとした場合には、これまた不味いことになるのだ。
つい最近問題になった、Facebook感情操作実験!
米フェイスブックが謝罪、投稿操作し心理実験 :日本経済新聞
Facebook emotion experiment sparks criticism - BBC News

センサリング技術が進歩して、いろんな表現方法が開発され(スマホとかパソコンとか)、
一般の人にも、身近な指標になってきたということかも知れない。

ちなみに、こんなアプリもあるようだ。試してみたい気がする(時間の無駄か!?)
https://itunes.apple.com/jp/app/uso-fa-jian-qi/id482393874?mt=8

構成概念(YukiWikiより):一般には概念?(concept)という用語と同義語。観察可能な行動から推論したもので,事象を統合的に説明したり予測するのに用いられる。つまり構成概念それ自体は観察できないが,観察できる行動をそれによって説明できるという理由で想定されているものである。たとえば「心配」はそれ自体は観察できないが,悩み,不安感のような情動の高ぶりを生じさせる心的メカニズムと想定される。